2015.05.27

Bitcoin勉強会

ネイティブエンジニアの加世田です。

今回は、私が社内で行ったBitcoin勉強会の内容をブログ記事としてご紹介致します。元々は社内向けでしたが、社外の皆様にも理解が広がれば幸いと思い、今回ご紹介させていただきます。
記事は私のパワーポイントの資料を使いながら説明しております。本記事と合わせて、パワーポイントも一緒にご覧いただくと理解が深まると思います。

 

Bitcoinの現状

Bitcoinの取引高は1.5倍に増加

Bitcoinは日本では好意的なイメージを持たれていません。2014年2月にマウントゴックスという取引所が破綻した印象が強いためです。このイメージから、Bitcoin自体が既に破綻していると思っている方が日本では少なくありません。
しかし実状は違います。Bitcoin自体は破綻などしておらず、むしろBitcoinの利用は世界的に拡大しています。
こちらのスライドをご覧ください。
TradingVolume
2013年と比較し2014年のBitcoin取引高は50%以上増加しています。これはドルに換算した金額でも同様です。

VCによる投資も3.5倍に増加

続いてこちらのスライドをご覧ください。
VCInvestment
2013年と比較し2014年のVCによるBitcoin関連のベンチャー企業への投資は3.5倍に拡大しています。
これから、Bitcoinへの期待は大幅に拡大しているとわかります。

Microsoft,Dellも決済手段として導入

続いてこちらのスライドをご覧ください。
Retail
この表にあるのが、現在Bitcoinでの決済を受け入れている代表的な企業です。MicrosoftやDellなど世界的に名の知れた企業が、既にBitcoinでの決済を受け入れているとわかります。2013年の年間決済額は20兆円以上に上ります。Bitcoinと言うと未だに投機目的の利用が一般的だと思われておりますが、このように決済への利用も拡大しているのです。

Bitcoinの仕組み

Bitcoinは取引記録の連鎖
Bitcoinはその名前から、固有のアドレスが与えられたコインのようなモノと思っている方が多いのですが、その認識は間違いです。Bitcoinとは取引の連鎖の記録です。Bitcoinでは誰が誰にいくらのBitcoinを送ったかを取引の記録として全て残しています。
Transaction
そしてその取引情報から計算できる残高を各ユーザー(アカウント)が有するBitcoinとみなします。
Transaction_wallet
電子署名と監視ネットワークで不正を防ぐ

このような仕組みをとる理由は不正を防ぐためです。Bitcoinの取引では電子署名を利用することでなりすましを防ぎます。その際に、電子署名を確認するのは第三者の監視ネットワークです。彼らは一般にマイナー(採掘者)と呼ばれます(彼らがマイナーと呼ばれる理由には意味があるのですが、それは後述します)

ここで一つ疑問がわきます。

なぜマイナーは不正がないか監視をしてくれるのでしょうか?

その理由は、監視をすることにより報酬を得られるからです。ではこの報酬はどこからどうやって得られるのでしょうか?
ここで必要になってくるのが、ブロックチェーンという概念です。

ブロックチェーン

こちらのスライドをご覧ください。
Blockchain
Bitcoinでは10分毎に全ての取引を一つのブロックとして保存します。そして全ブロックは、前のブロックのハッシュ値を今のブロックが有することで繋がっています。これをブロックチェーンと呼びます。先ほどの論点であった、マイナーへの報酬にはこのブロックチェーンを利用する必要があります。

報酬を与える方法は簡単に言えばくじ引きです。
kujibiki
マイナーは報酬を得るために、Nonce(ナンス)と呼ばれる値を変化させてハッシュ関数を計算し続けます。そして当選すれば報酬(25BTC 2015年5月27日時点)が貰えます。余談ですが、監視者がマイナー(採掘者)と呼ばれる理由は、このお金を求めてくじを引き続ける姿が、鉱物を採掘する姿に似ているためです。

マイナーは報酬を得るためにくじを引きます。しかし、そのくじを引くためには、正しい取引情報が計算のデータとして必要です。この報酬が欲しいという人間の欲を利用して不正の無い取引を実現しているという点がブロックチェーンの革新的な部分なのです。

Proof of work(仕事量による証明)

ここまでの説明で以下のような疑問を持たれ方がいるかもしれません。

なぜくじ引きで報酬を与えるのか?他の方法でも良いのでは?

これには理由があります。くじ引きとは即ち、特定の効率的に解を求める方法が無い問題と言い換えられます。
即ちこれは、報酬を得るには計算量を稼ぐしかないことを意味します。

これが何を意味するか?

これは特定の人が全体の51%以上の仕事量(電力)を持たない限り、ブロックの更新は特定の人に偏らない。すなわち取引記録が特定の人の意思に依存することを防いでいるのです。
これをProof of work(仕事量による証明)といいます。

まとめ

Bitcoinの仕組みは次のようにまとめられます。

1.Bitcoinとは取引の記録(トランザクション)を繋げたモノ。
2.トランザクションは全て、監視者により監視されている。取引は10分間毎にまとめられ、1つのブロックとして記録される。
3.監視者は取引を監視すると同時にひたすらくじを引く。 1ブロックに1人の監視者がくじに当たり、ブロックを更新する権利を得る。同時に報酬(新しく発行されるBitcoin)を得る。 新しいブロックは1つ前のブロックに繋がる。
4.ブロックを鎖状に繋げたものをブロックチェーンと呼ぶ。
5.権利、報酬を得られる確率は仕事量(電力)に比例する。
6.監視者は不正を行うより取引の健全性を保つ方が、少ない仕事量で報酬を得られる。これをProof of work(仕事量による証明)という。

Bitcoinを使う

ウォレット

Bitcoinを使うにはまずウォレットを準備する必要があります。このウォレットにはBitcoinの受取に必要なアドレス(公開鍵)と、送金に必要な秘密鍵が入っています。
Bitcoinのウォレットとしてはいくつかのタイプのものが提供されています。以下が一般的なものです。

・自身のPCにに情報を保存するDesktopウォレット
・特定の企業のサーバーに情報を保存するWebウォレット
・スマホ内に情報を保存するMobileウォレット
・フラッシュメモリ等に情報を保存するHardwareウォレット
・紙で情報を保存するPaperウォレット

取引所

Bitcoinを手に入れるためにはその他の資産と交換する必要があります。一般的には実通貨(日本円、米ドルetc)と交換するのが主となるでしょう。そのような、資産とBitcoin(その他の暗号通貨)との交換機会を提供する場が取引所です。
海外の取引所では、Kraken、Bitstamp、BTCChina等が有名です。国内の取引所ではCoincheck、Zaif、bitFlyerが有名です。

海外送金、店舗決済

Bitcoinの利用方法として現在特に期待されているのは海外送金と店舗決済です。

Bitcoinを使った海外送金のメリットは、手数料が安くなることです。従来の実通貨の海外送金では、間に挟む関係者(銀行etc)に抜かれる手数料、為替手数料がかかってしまします。しかしBitcoinではマイナー(関しネットワーク)に支払う小額の手数料(0.0001BTC≒3円 2015年5月27日時点)のみで送金が出来るため、実通貨の海外送金より手数料が安く済みます。
これが海外送金にBitcoinの利用が期待される理由です。

店舗決済への適用に対してもBitcoinは可能性を秘めています。従来、店舗が実通貨以外での決済を導入する場合、クレジットカード、電子通貨(Suica等)での決済が主となりますが、これらは専用の機器を導入するコスト、売上の一部を管理会社に支払うコストが生じます。しかしBitcoinの決済では、アドレス間で送金を済ませるだけなので、ネット環境さえあれば、機器も必要なく、Bitcoin送金時の手数料以外のコストは発生しません。そのため先述した方法より店舗側の手数料が安く済みます。以上の観点から、Bitcoinは店舗決済で利用される可能性を有しています。

最後に

私がこの勉強会を通して伝えたかったのはBitcoinがどういった技術で、どのような可能性を秘めているかです。今回の記事を通して、皆様が少しでもBitcoinに関心を持っていただければ嬉しく思います。

<参考資料>

Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System
State of Bitcoin 2015:CoinDesk
Bitcoinのしくみ
Bitcoinを技術的に理解する
誰にでもわかる「ビットコインの仕組み」

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